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キャリア研修の15年を振り返って

[2020.03.01] 松丘 啓司 (代表取締役)  プロフィール

 エム・アイ・アソシエイツは今年の7月で設立15年を迎えます。2005年の設立当初からキャリア研修は当社の中心的なサービスでした。それ以前から、人事業界では「キャリア自律」が叫ばれていましたが、企業側は社員の会社依存をあえて変える意識が薄く、実態はキャリア自律からほど遠い状況でした。

 まだキャリア研修は一般的ではない時代でしたが、それだけに企業に提案する意義は大きいと考え、キャリア研修の開発に取り組みました。その頃に書いたコラムは今でも当社のウェブサイトに掲載されていますが、あらためて読み返してみると15年前の時代の空気が感じられます。

(参考)「バブル世代の自立化を急げ」2005年11月1日
http://www.mia.co.jp/column/2005/11/01.html

 2006年に高齢者雇用安定法が改正され、65歳までの雇用が義務化された頃からシニア向けのキャリア研修も始めました。その後の2013年の改正を経て、企業におけるシニアの課題はいよいよ現実化してきましたが、それに伴ってシニア向けのキャリア研修を実施する企業も徐々に増えてきています。

 2007年頃と2014年頃には女性のキャリア研修も盛んに行われました。1回目のブームのときは女性のキャリア意識を高めることが主目的でしたが、2回目は女性が活躍できる組織を創る「インクルージョン」の側面が強調されました。今、振り返れば、2014年から2016年頃にダイバーシティ推進に真剣に取り組んだ会社と、体裁だけ整えた会社とでは、現在の企業のカルチャーやマネジメント力に大きな差が見られます。

 最近は1on1を取り入れる企業が増えているため、上司と部下のセットでの研修プログラムを開催することが増えています。部下のキャリア開発を支援することが1on1における重要なテーマの1つであるため、部下に対してキャリア研修を実施し、上司に対してはキャリア開発を支援するマネジメント研修を実施して、研修のインターバル期間に実際に対話をしてもらう設定です。

 イノベーションを生み出すために、上意下達の企業文化から社員が自律的に行動する組織に変革しようとする企業が増えています。その際にマネジメントのあり方が変わることも重要ですが、肝心の社員1人ひとりが仕事を通じて自分ならではのキャリアを切り拓く意識と能力を持つことが不可欠です。持続的に成長する組織を開発するために、経営者がキャリア研修の意義を理解すべき時代になったと感じています。

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