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- 【コラム】研修の醍醐味は「問いかけ」と「協働」にあり
先日、ある会社で50代前半の方々を対象に「シニア向けキャリア研修」を行ったが、研修の醍醐味は、参加者自身の深い「問いかけ」と研修に参加している人の「協働」ではないかと改めて思った。
この研修は2日間の構成で、1日目は、日々忙しく仕事に邁進している参加者が立ち止まって、今までの人生で印象深かった出来事を思い返し、その時どう感じたかを「ライフキャリアチャート」という絵に描いていく。
この「人生の棚卸し」ともいえる作業を通じて、自分がどのような価値観を大切にして生きてきたのかをひたすら自分に問いかける。1日目と2日目の間には10日間のインターバルがあり、その間はさらに自分自身について理解を深めるとともに、これからのキャリアをどう歩んでいくのかじっくりとプランニングするという課題が出されていた。
研修2日目の朝、参加者の一人が「ずっと考えていましたが、10日間では時間が足りないくらいです」と講師に話しかけてきた。この言葉に象徴されるように、自分自身に深く問いかけることができる研修なのである。
2日目は、参加者各自のキャリアプランについてグループのメンバーが議論し、講師のアドバイスを織り交ぜながら、詳細なアクションプランへと落とし込んでいく。
最後に全員が2日間の成果を発表したときには、会場から自然に拍手が沸き起こった。お互いによくやったと称えあう気持ちと、お互いのキャリア、そして人生そのものに対する励ましの拍手だと思えた。
参加者はこの研修を通して、自分自身に深く問いかけ、大きな気づきを得た。また研修仲間とそれを共有し、刺激し合うことで前向きにキャリアを歩んで行こうという意識が高まっていったのだ。
フォローアップ研修で参加者と再会できる日が待ち遠しい。