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【ミドル・シニア向けキャリア研修】三菱商事株式会社様

三菱商事が2006年に新設した「人材センター」は、50歳以上のシニア人材の活用を目的とし、シニア人材の自己啓発支援や社内外求人案件の紹介などを行う組織です。その自己啓発支援の一環として、2008年1月よりエム・アイ・アソシエイツのミドル・シニア向けキャリア研修を「ビジネスプロフェッショナルバリューアッププログラム」として実施いただいています。本研修の導入に至った経緯や今後の展望について、同社人材センター長岩間秀和様、副センター長内山博生様、副センター長高橋史郎様、統括マネジャー鈴木泉様にお伺いしました。
(インタビュー日:2009年3月24日、役職はインタビュー当時のもの、文中敬称略。
なお、2010年7月より「人材センター」は「ライフデザイン室」となり、鈴木様がライフデザイン室長を務めていらっしゃいます。)


Q1. 御社がシニア人材の育成・活用に注力されているのはなぜでしょうか?

人材センター長 岩間秀和様

人材センター長 岩間秀和様

岩間「つい最近まで、50代のシニア社員の活用は大きな課題でした。しかし、2005年ごろから会社がグローバル成長モードに転換したことで、即戦力であるシニア人材のニーズが高まってきました。そのような環境の下、2006年に社員が65歳までの継続雇用を選択できる『65歳コース』を導入しました。同じ年に高年齢者雇用安定法の改正がありましたが、当社では法改正よりも前に独自にこのコースの検討を始めていたのです。

ただ、65歳コースを選択したからといって、60歳になってから社内外で働ける人材を目指すのでは遅すぎると思っています。バリューのある人材になるためには、やはり50代のうちから意識を変え、必要なスキルを身につけなければなりません。こうした理由から、人材センターでは中長期的な視点に立った人材育成を行っています。」


Q2. 人材センターは「自律したプロフェッショナル人材を輩出する」ことを目的としていますが、「自律したプロフェッショナル人材」とはどのような人材なのでしょうか?

岩間「40代までは会社が何かと面倒を見てくれるものです。実際、各ユニットにはキャリアパスが用意されています。ところが、そのキャリアパスは40代で止まっているのです。つまり、50代から先は自分自身で考えなければなりません。さらに、今後は年金の支給開始が65歳となりますから、多くの社員は60歳以降も生活のために働き続ける必要に迫られます。50代になっても10年単位で『自分がどうしたいのか』を考え続けることが求められているのです。」

副センター長 高橋史郎様

副センター長 高橋史郎様

高橋「自律したプロフェッショナル人材とは、65歳まで働く時代を迎え、社内外で求められる人材として、自らのバリューのコアをしっかり持ち、キャリアをポジティブにデザインし、その実現に向けて常に向上していくことが出来る人材だと考えています。」

Q3. シニア人材のキャリア開発支援の一環として、エム・アイ・アソシエイツの研修を採用していただいた理由をお聞かせください。

高橋「まず、当社のシニア人材の戦力化に向けた取り組みを理解してくれる研修会社がほとんどなくて苦労しました。雇用延長というと、単に給料を払い続けるだけの会社もありますが、当社では仕事もちゃんと任せ、シニア人材の本当の活性化・活用を推進して行くとの思いがありました。ただ、それを分かってくれる研修会社は少なかったですね。」

統括マネジャー 鈴木泉様

統括マネジャー 鈴木泉様

鈴木「われわれも悩みながら研修プログラムの検討を進めていたのですが、私が『この研修を一緒に考えてくれませんか?』と言ったとき、講師の田島さんが快く応えてくれたれたのが非常にうれしかったです。自分たちの悩みを共有してもらえた気がしました。また、研修の内容を見ても、それぞれの受講者に自分のキャリア目標を持たせ、その実現に向けたコミットメントを醸成するという研修はエム・アイ・アソシエイツ以外にありませんでした。」

岩間「一番大きかったのは講師ですね。他社の講師は60歳を超えていたり、逆に40代と若すぎだったりするのです。受講者より年齢が上でも下でも受講者に共感するのは難しくなると思います。その点、田島さんであれば、受講者と思いを共有してくれると感じました。」
(※田島はインタビュー当時55歳)


Q4. 2008年度末までに4回実施させていただきましたが、率直な感想をお聞かせください。

高橋「回を重ねるごとに受講者の年齢も下がってきており、より現役社員向けの研修という色合いが定着してきました。口コミでもいい評判が広まっていますし、受講者がいる事業会社から次のセミナーに別の受講者を出してもらえるようにもなりました。

商社の場合、単線型のキャリアではなく様々な仕事を経験している人が多いため、研修で自分のキャリアを棚卸ししても自分の強みがあまり認識できず、結果として今後のキャリアを描くのに苦労している受講者が見られます。そうした人のフォローをどうするかが大事だと感じています。その一助としてわが社版のスキルリストも整備しつつあります。」

副センター長 内山博生様

副センター長 内山博生様

内山「研修の最後に、今後のキャリア開発に向けたアクションプランを作成しますが、研修の中で完璧に作り上げることはどうしても難しいように思います。アクションプランの精度は非常に重要ですので、アクションプラン完成のサポートをきちんと行い、その上で実際にアクションを起こすためのハウツーや刺激を与える必要があるでしょうね。」

鈴木「今まで数多くのアクションプランを見てきましたが、本当によいアクションプランとは何か?を今一度考える時期にきていると思います。キャリア開発のアクションプランは人生に関わるものですので、本来は非常に幅が広いものです。しかし、アクションを現在の業務上の目標と混同していたり、財務会計の学習や英会話のマスターといった勉強とのみ捉えていたりするケースがあります。意義のあるアクションプランの要件をぜひ講師の方と議論していきたいです。」


Q5. 今後のシニア人材育成の展望および研修の方向性についてお聞かせください。

岩間「シニア人材として活躍するためには、コンプライアンスや内部統制など時代の要請により新たにニーズが生まれる分野にチャレンジしたり、専門性に更に磨きをかけてバリューを高めたり、あるいは新たな経験を積み幅を広げるなど選択肢は多岐にわたります。ですので、自分を鼓舞しつつ努力を継続できる自己管理能力を持たせることが必要と考えます。」

高橋「人材センターでは、研修のフォローアップとしてスキル向上の講座(財務会計、人事労務管理、IT)を拡充しつつありますが、同時に研修でも触れているコンピテンシーの向上も含めて、どのようにシニアのバリューアップを継続的に図っていくか、講師の方からの継続的支援も得て推進して行きたいと思っています。」

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