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【ITコンサルタント育成研修(BPR研修)】日本ユニシス株式会社様

日本のSI企業の老舗にして大手である日本ユニシスでは、エム・アイ・アソシエイツのITコンサルタント育成研修(BPR研修)を元にした「ビジネスアーキテクト育成研修」を実施しています。人材育成部の吉田恵美様に「ビジネスアーキテクト養成」という新しいテーマへの日本ユニシスの取り組みと、エム・アイ・アソシエイツへの評価について、詳しく伺いました。


Q1. 日本ユニシスでは、エム・アイ・アソシエイツの研修をどう活用していますか。

人材育成部 吉田恵美様

人材育成部 吉田恵美様

日本ユニシスには、今、「SEをビジネスアーキテクトに育てる」という課題があります。その課題を達成するため、エム・アイ・アソシエイツには、「ビジネスアーキテクト育成プログラム」という研修を行ってもらっています。

講座は基礎編と応用編に分かれています。基礎編は、1クラス約20名を対象とする5日間の集合型研修で、様々なワークショップが盛り込まれています。毎年50名ほどが受講しています。応用編は、1チーム2人を対象とした、より実践的なマンツーマン研修です。「分析からプレゼンまで、ソリューション提案のすべてを疑似体験する」という内容です。

「ビジネスアーキテクト育成プログラム」を最初に行ったのは、3年前の、2005年です。受講者のアンケートがとても好評だったので、以来、毎年開催しています。


Q2. 「日本ユニシスにとってのビジネスアーキテクトの定義」を教えてください。

いわゆる「SE(システムエンジニア)」と対比しつつ、様々な角度から述べてみます。

仕事内容からの観点:
「SEの仕事を、『業務改革のための、ITシステム構築』と定義するとき、ビジネスアーキテクトの仕事は、『業務改革の方法そのものを提案する役割』と定義できる」

注力ポイントからの観点:
「SEの仕事では、『システムの構築』に力点が置かれる。ビジネスアーキテクトの仕事では、『業務改革の企画立案、方法論の構築』に力点が置かれる」

成果物からの観点:
「SEの成果物(納品物)には、『ITシステムそのもの』が中心。一方、ビジネスアーキテクトの成果物は『業務プロセス改善の提案書』が中心となる」

優先順位からの観点:
「『課題があり、それをITにより解決する』のがSE。『そもそも課題は何だ』から入るのがビジネスアーキテクト」

必要スキルからの観点:
「ビジネスアーキテクトが、SEとしての役割を負い、ITの実装を担当することもある(これが、「ビジネスコンサルタント」との違い)」

上記を総合して考えた場合、「SEが成長してビジネスアーキテクトになること望ましい」と言えます。


Q3. 日本ユニシスのビジネスアーキテクトが顧客の問題を解決した事例をお聞かせください。

ある大手不動産会社の業務改革の例を挙げてみましょう。以下のようなプロジェクトでした。

  1. その不動産会社(A社)には、子会社が十数社ある。
  2. A社の顧客は、「A社から不動産を買う」という意識でいる。しかし裏方の実際業務は、関連十数社が連携して行う。
  3. この連携が悪いと、いわゆる「たらいまわし」が発生し、顧客満足度が低下する。
  4. そうならぬよう、子会社十数社のビジネスモデル、業務プロセスを調整しなければならない。その業務モデル提案を、日本ユニシスのビジネスアーキテクトが行った。

この仕事を完遂するには、技術や論理に強いだけでは不十分です。それ以外に、「利害の異なる関連十数社をうまくまとめあげ、上手に納得してもらうコミュニケーション力、調整力」が必要です。ビジネスアーキテクトは、泥臭い仕事でもあります。


Q4. 次の質問です。日本ユニシスには、今、なぜビジネスアーキテクトが必要なのでしょうか。

人材育成部 吉田恵美様
「ここ10年の間に、お客様が日本ユニシスに求めるものが変化してきたこと」、「今までの『SE → 上級SE → プロジェクトマネージャ』という直線的な人材育成では、そのニーズの変化に対応できなくなってきたこと」。 これが日本ユニシスにビジネスアーキテクトが必要になった理由です。


Q5. 「ここ10年の間に、お客様が日本ユニシスに求めるものが変化してきた」という点について、具体的に教えてください。

歴史を追って順に説明いたします。
かつて日本ユニシスは、UNIVACという自社製の大型コンピュータを販売していました。お客様がUNIVACを購入する目的は、業務の「効率化」でした。当時の「業務効率化」とは、極論すれば、「今まで手作業でやっていた仕事を、電算化すること」です。

その場合、SEがやるべきことはすでに決まっています。ただ「UNIVAC上でのシステム構築」を行い、「業務を電算化」すればよい。それで「効率化」は実現します。

しかし、今日本ユニシスに求められているものは、そうした「電算化・効率化」ではなく、「業務改革」そのものです。「すでにある課題の解決」ではなく、「課題そのものを発見し、それを解決すること」が期待されています。

こう考えた場合、ビジネスアーキテクトの役割は、コンサルタントにも近くなります。ただ、ビジネスアーキテクトとは、いざとなれば、ITを用いた解決策を「実装」する点までを請け負える点が、いわゆる「コンサルタント」とは異なります。問題を見つけ、解決策を提案するだけでなく、その解決策を実装するところまでを請け負えます。


Q6. 今回、エム・アイ・アソシエイツに「ビジネスアーキテクト育成プログラム」を依頼した経緯をお聞かせください。

約5年前に「今後のユニシスにはビジネスアーキテクトという職種が必要だ」という認識が、社内で確立しました。
その認識が確立したからには、ビジネスアーキテクトの役割を担う高度な人材を早く揃えたいところでした。人を育成するのは、一朝一夕の問題ではないと分かってはいる。しかし、かつてのように、上司が部下をじっくり育てる方式では間に合わない。できるだけ早く人が欲しい。そう考えて、半ば「時間を買う」という意識で、外部企業に研修を委託することにしました。

その後、何社か候補を選び、コンペを行いました。最終的に、最も提案内容が良かったエム・アイ・アソシエイツに決めました。


Q7. エム・アイ・アソシエイツが最も提案内容は、何が良かったのですか。

第一に、「要件へのフィット感」。私たちは「今いるSEを、プロセスコンサルティングをできる人材に育てるための研修」を求めていました。エム・アイ・アソシエイツの「ビジネスアーキテクト育成プログラム」は、最初からIT業界を意識した構成であり、私たちの要件に、よく合っていました。他の研修会社の提案は「コンサルティングスキル養成」という、やや概論寄りの切り口でした。

第二に、「研修テキストの構成、内容」。見せていただいたテキストのサンプルは、内容も体系的で、デザインにも機能美があり、素晴らしいものでした。

第三に、「講師の人となり」。研修の受講者満足度のレベルは、結局、講師のレベルに依存するところが大きい。提案段階で、講師の方とも話す機会がありました。この方なら大丈夫と思えました。

以上3つの理由に基づいてエム・アイ・アソシエイツを選び、2005年7月に、「上級SE」、つまり「お客様と話して、要件定義をする職務の人」を20人ほど募って、最初の研修を行いました。


Q8. 第一回目の研修への評価をお聞かせください。

アンケートでは、非常に高い受講者満足度が示されていました。特にテキストへの評価が高かった。学ぶ内容と、教材の内容とがよくマッチしており、ボリュームが多いのに評判が良い。順を追ってキチンと説明しているので、腹落ちしやすい。受講者にとっては、「自分が提案書を書くときの手本にできるテキスト」という位置づけであるようです。

初回の研修が高い評価を得たので、2年目、3年目も継続して研修を行うことにしました。2年目からは、基礎編に加え、応用編も研修メニューに加えました。


Q9. エム・アイ・アソシエイツの戸島さんにお聞きします。ビジネスアーキテクト育成プログラム 応用編とはどのようなものですか。

ビジネスアーキテクト育成プログラム 応用編は、「基礎編で学んだことを、実際にやってみる」という、実践型の研修です。二人一組でチームを組んで、企業への業務プロセス改善提案を、最初から最後まで疑似体験します。クライアントの想いや事業の現状調査、戦略読み解きから、投資対効果分析、ソリューション設計まで行い、最後にマネジメント層に提案します。


Q10. 再び吉田様にお聞きします。ビジネスアーキテクト育成プログラム 応用編への受講生の反応はいかがでしたか。

受講者からは、基礎編を上回る、高い満足度を得ました。「提案の最初から最後までを実プロジェクトに近い形で疑似体験できたこと」、「全体が"イメージ"できる研修であったこと」が高評価でした。

実務において、プロジェクトの「部分」しか体験できていない若手(SE・コンサルタント)にとっては、今回のような「最初から、最後まで、通しで疑似体験できる研修」は、非常な刺激になったようです。

講義の形式も、二人一チームに対し、講師が相手のレベルに合わせてアドバイスをしてくれる形式で、集合研修では確保できない、マンツーマン性、キメ細かさが確保できた点はよかったと思います。


Q11. 2005年以来、3年間にわたりエム・アイ・アソシエイツのビジネスアーキテクト研修をご活用いただきました。この3年間を通じてのエム・アイ・アソシエイツへの評価をお聞かせください。

つきあって見てあらためて実感するエム・アイ・アソシエイツの良さは、2つあります。

第一に、「毎年、毎年の進歩、変化、改善があること」。研修会社の中には、決まった内容を、決まった調子で、ソツなく毎年くりかえす会社もあります。もちろん、それで良い場合もある。例えば新入社員への基礎知識の研修であれば、特に問題ありません。
しかし「ビジネスアーキテクトの養成」のような、「新しい試み」においては、それではいけない。毎回のフィードバック、受講生の意欲に合わせた工夫、良い意味での試行錯誤が不可欠です。
エム・アイ・アソシエイツは、改善を自ら進んで行う、意欲あふれる会社です。とてもいいなと思っています。

第二に、3年間をふりかえって、あらためて実感したのが、「講師の方のレベルの高さ」でした。特に応用編。あのようなマンツーマン研修は、講師のレベルが高くないと成立しません。しかし、エム・アイ・アソシエイツの講師は、見事に期待に応えてくださいました。


Q12. エム・アイ・アソシエイツへの今後の期待をお聞かせください。

ビジネスアーキテクトの養成は、日本ユニシスにとっても新しい試みです。しかし、今までのところ、 エム・アイ・アソシエイツの支援のおかげか、育成プログラムは、まずは軌道に乗ってきました。有り難うございます。今後とも、長くおつきあいいたしましょう。そして互いに、現状に満足することなく、常に改善を重ね、共に共に成長していきましょう。今後とも宜しくお願いいたします。

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