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【経営力養成研修】株式会社インフィニトラベルインフォメーション様

東京都港区赤坂に本社を置く株式会社インフィニトラベルインフォメーション(以下、インフィニ)経営推進部長伊賀春彦様に、エム・アイ・アソシエイツ(以下、MIA)の「経営知識力・企画力強化研修」を導入した経緯とその評価について詳しく伺いました。

東京都港区赤坂に本社を置く株式会社インフィニトラベルインフォメーション(以下、インフィニ)経営推進部長伊賀春彦様に、エム・アイ・アソシエイツ(以下、MIA)の「経営知識力・企画力強化研修」を導入した経緯とその評価について詳しく伺いました。
(インタビュー日:2007年6月、役職はインタビュー当時のもの、文中敬称略)


Q1. インフィニトラベルインフォメーションの業態を教えてください。

インフィニは「CRS(Computerized Resrvation System)」と言われる、航空会社と旅行会社間のオンライン航空座席予約システムを扱っています。皆様が旅行会社で航空券の予約をする際、CRSにより旅行会社はいちいち航空会社に電話をかけて確認しなくてもオンラインですぐに予約ができます。顧客は日本の旅行会社、世界の航空会社です。
設立は1990年、従業員約120人、全日空の資本が60%、アバカスインターナショナルホールディングズ※の資本が40%からなる、全日空のグループ会社です。

※アバカスインターナショナルホールディングズ社は、アジアの主要航空会社11社で設立された、アジア最大級のCRS会社です。

Q2. MIAの企業研修をどのように利用されていますか?

今回、管理職17名を対象に、MIAの「経営知識力・企画力強化研修」を導入いたしました。

研修名:経営知識力・企画力強化研修
目的:管理職の人材育成
対象者:管理職17名
年齢層:30代後半から40代後半
期間:2007年1月~2007年7月
日数:集合研修2日間、アクションラーニング※10日間

※アクションラーニング:学習した戦略や財務の知識を、自社課題を通して、実際にビジネスプランを立案しながら体得させる手法。


Q3. 管理職の人材育成における、インフィニならではの課題があれば教えてください。

全般的に、上(上司)からの指示を待つ傾向が強くありました。「受身で積極性に欠ける」というのがインフィニの管理職全般の課題でした。

大企業の関連会社の常で、意思決定をするのは全日空本社、または本社から出向してきた経営幹部になってしまう。そのため、自らリスクをとって解決する力が育ちませんでした。


Q4. 今回の「経営知識力・企画力強化研修」導入の目的は何ですか?

管理職に「能動的なビジネススタイル」を身につけてもらうことが目的です。

「能動的ビジネススタイル」とは、指示待ちでなく、自ら積極的に課題を見つけ出し、それ解決すること。

業務知識(ノウハウ)はもう十分にある。管理職ならばもはや「ノウハウ」の段階ではなく「ノウホワット」の段階でいてほしい。何か問題が起きたときにその原因や課題を見つけ出す力が求められます。


Q5. これまでインフィニではどんな研修を行っていたのですか?

私が全日空から出向してきたのは3年前です。当時は、老舗の企業研修会社(A社)に丸投げをしていて、リーダーシップや中堅社員向けなどのいわゆる「定食メニュー」研修を行っておりました。

時々講義の様子をのぞいてみましたが、講師の熱意が全く感じられず、まるで学校のような一方通行の講義でした。ビジネスについて教える立場である講師に実務経験がなので、言っていることに説得力がなく本を読むのと変わらない。このような形式的研修ではよくないと思いました。

A社の研修会社としての姿勢にも疑問を感じました。人事担当者の私に対してオリエンテーションすら行われない。どんな内容をどんな形で行い目標はどこなのか、受講者の様子はどうなのか、など、私が知るべきことは何一つ知らされなかった。A社の研修導入については再検討しなければならない、と思いました。

弊社の課題「能動的ビジネススタイルを身につける」に即した、課題解決能力を育成する研修とはどうあるべきか、という模索が始まりました。

まずは「あるべき論」を学び潮流を知ろうと、経済産業省や経団連が出している企業のアンケート結果や、人材育成に関するレポートを読んで参考にし、研修会社の選定に入りました。


Q6. どんな選定基準だったかを教えてください。

3つあります。「方向性が合っているか」、「講師のクオリティはどうか」、「議論ができるか」。「方向性が合っているか」とは、「能動的に課題を解決する力の育成」というインフィニの方向性をよく理解しながらも、凡庸すぎない提案ができる会社かどうか、ということです。

講師については、最低限の基準として、ビジネスの現場をよく知っている講師であることを求めていました。かつて導入していたA社のように、本をそのまま読み上げるような講師はインフィニには適しない。研修において講師の影響力は大きいですから。

また、研修会社にまかせきりにするつもりはありませんでしたが、だからと言って、全てこちらの言うなりになられても困ります。課題、すなわち「能動的に課題解決をする力の育成」を実現するためにはどうしたらいいか、議論を積み上げながら内容を決めていきたかいと思っていました。

でも、ここがきちんとできる会社は意外に少ない。「どこからスタートさせるんですか」「御社はそこでどのように関わっていただけるのですか」などと質問していくと、面倒と思ったのか、「うちにはできません」と向こうから辞退してくるところもありました。


Q7. MIAを選んだ理由を教えてください。

最終的に候補に残ったのは、大手B社、カスタムメイドの研修をうたい文句にするC社、そしてMIAでした。

その中でMIAが、インフィニが求める条件を最も満たしており、一番熱意もありました。

まず第一の基準「方向性」ですが、MIAが提唱しているのは「『意識』と『能力』を両輪で高めていく」という考え方。課題を解決をするにはには意識の高さと能力の高さ、両方必要であるということですが、これには強く賛同しました。

選定基準2の講師。講師候補が池上孝一さんとお聞きした時点で、過去に何をなさっていた方かを確認させていただきました。著書「人を大切にする経営」にも目を通し、実際にお話をさせていただきました。知識、経験、人間力の点において、インフィニの課題「能動的ビジネススタイルの育成」のためのパートナーとして十分と判断しました。

第3の基準「議論」の点ですが、担当の臼井さんとの議論は非常に有意義でした。なるほど、「餅は餅屋」だな、という感じです。

例えば、私は社員一人一人に対し、会社の立場として「あなたの究極の目的はここですよ」とキャリア設計を決めて、押し込んでしまいたかった。しかし臼井さんにそれを言うと、「その考えは古いです。上からのキャリアの押し付けではうまくいきません。」とはっきり言われました。「まず個人個人の棚卸しから始めましょう」と。

また、お金を出す立場としては、ついつい即効性を求めてしまい、研修の直後には劇的に社員が変わっていて、驚くようなアウトプットが出てくることを期待してしまうのですが、それもたしなめられました。「人材育成に王道はありません」と。研修会社が関われるのは意識付けとファシリテーションの部分で、今後アウトプットをどう出させるか、つまり人材をどう育てていくのかは会社の仕事であると。私はかなり短絡的なほうでしたが、今は研修後半年ぐらいを目処に社員の成長を見守ることにしています。

こちらの言いなりにはならず、否定するところはきちんと否定するところが、プロとして信頼できます。

実は、上記三つの基準は会社としてのものですが、このほかに私個人の中で一つの大きな基準がありました。



Q8. もう一つの大きな基準とは何ですか?

私自身が受けたくなる研修ということ。つまり興味深く、面白い研修であることです。今のところその基準は十分に満たしています。実際私自身が受けたくなる内容ですし、先日受講者に感想を聞いたら、「こんな面白い研修だとは思いませんでした。」と言っていました。特にアクションラーニングが面白いと思います。


Q9. 具体的にアクションラーニングのどこが面白いのでしょうか。

アクションラーニングでは、実際の自社の課題を扱っています。前半の集合研修で学んだ経営戦略やマーケティングなどの知識を、間を置かずに実際に自社課題解決のためのプランの立案を通して定着させる。

机上の空論で終わりがちな知識を実践力に転化させる手法はとてもいいと思います。受講者は課題解決のためにはどんなアクションをしなければならないのか、講師のファシリテーションのもとに順序だてて学べる。自社の課題ということで、身につまされ、真剣にならざるを得ない。

正直、研修が始まった当初、受講者たちは、「会社の方針だから仕方がなく受けている」という風でしたが、回を追うに連れ、明らかに発言が自発的になって課題に積極的に取り組む様子が見られます。それまで黙っていた社員も発言するようになりました。講義と講義の間には、グループで自発的にミーティングを開き、次のプレゼンの準備をしたりしています。


Q10. 今回のMIA研修の評価をお聞かせください。

まだ途中経過の段階ですが、研修の目的である「能動的で、自ら現実問題に立ち向かう力の育成」という部分にだいぶ光が見えてきました。

今回は管理職向けの研修ですが、アクションラーニングが実践力養成に非常に有効だとわかりましたので、今後は一般社員に導入することを検討しています。

感心するのは、MIAは講師もスタッフも、受講者全員のことをよく見ていること。いろんな角度から厳しい目でチェックしていて、1人1人のキャラクターをつかんでいる。目が行き渡っていてこちらとしては安心して任せられます。


Q11. MIA研修はどんな会社に向いていると思いますか?

業種、規模関係なく、何かを変えたい会社に向いていると思います。何かを変えたい人の相談相手には最適です。

ただし、それは「こういうものを目指したい」というビジョンが少しでもある場合です。何もなくただお任せ、というスタンスだとMIAは少々もったいないかもしれません。これは冗談ですが、そういうスタンスだと「出直して来い」などと言われそうです。


Q12. 管理職の人材育成に悩まれている企業は多いと思います。何かアドバイスなどありましたらお願いします。

アドバイスというほどではありませんが、経験談からお話しますと、以前インフィニでは社内での議論もほとんどなく、ただ一般的な研修を行っていました。

一般的な研修というのは、あくまで一般的であって、自社に合っているとは限りませんし、同じ企業でも成長段階によって求める人材は変わってきます。特に管理職ということであれば、一般的研修で対応するのは更に難しいと思われます。

まずは今、自社がどういう人材を求めるのか、会社としての人材育成の方向性を定め、研修の目的を明確にすることから始められたらいいと思います。

目的を決めたら、あとは基準に合致した研修会社を探せばいいだけです。前述のインフィニの選定基準が読者のご参考になれば幸いです。


Q13. 今後の期待をお聞かせください。
MIAには今後の労働市場の変化に対応し、常に情報発信をしていくリーダー的役割を期待します。

例えば子育て女性の就業形態の問題。インフィニにも育児休暇中の社員が4人おりますが、今後は在宅勤務やテレワークなどの環境や制度を整えていく必要があります。

そして女性管理職の問題。今後女性管理職は増えていくと思われますが、男性側の意識を変えたり女性本人の不安を解消するなど、企業主導のサポートが必要になってくるでしょう。

MIAには、企業が直面するそういった労働市場に関わる問題に関し、提言や情報発信をどんどんして、議論の場も提供していってほしい。それができる会社だと期待しています。

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