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- 【コラム】研修の終わりが学習の始まり
NTTレゾナントが国内138社の人事・人材育成部門の管理職以上を対象に実施した「企業における人材育成実態調査2008」によると、研修は「気づき」を得るのに効果的だが、人事部門の過半数は「研修後も行動は変わらない」と考えているらしい。プログラムの企画・開発にそれなりの費用をかけ、社員の貴重な業務時間を割いて研修を実施しているというのに、研修後の学習効果が得られないとなれば、人事部としてはたまったものではない。
これは研修を提供するベンダー側にも責任がある。これまで多くの研修ベンダーは、研修は現場から切り離された空間において、受講者の頭の中に可能な限り知識(How to Do)を流し込む場だという学習観を持っていた。つまり、研修の中で学習を完結させようとする考え方である。
しかし、通常のビジネスパーソンにとっては、学習、特に仕事の生産性向上や自己成長につながる学習は研修で起こるのではなく、現場で起こるものである。もしあなたが、「自分にとって、『この人は勉強になったな』と思える人を何人か挙げてください」と尋ねられたら、おそらく上司や同僚、大切なクライアント、プロジェクトで一緒になった他部署の先輩などの名前を挙げるだろう。研修の講師を挙げる人は少数派に違いない。
学習は現場で起こるという実態を無視して、研修内で学習を完結させようとすれば、自ずと研修の内容は現実離れしたものとなってしまい、研修の効果は出ない。どんなにリッチな研修テキストであっても、どんなに頭を使うワークシートであっても、現場に戻れば机の引き出しの奥に押し込められ、他の書類の下敷きになるのがオチである。
こんなことを書いていると、「成果につながらない研修ならやめてしまえ」という研修不要論が聞こえてきそうだが、それには「待った!」をかけたいと思う。「学ぶ材料」は確かに現場の方がたくさん転がっている。これは否定しがたい事実だ。だが、往々にしてそれらの材料は見えにくく、
散在している。どこかのタイミングで、誰かから「学ぶべきこと」(What to Learn)や「学び方」(How to Learn)を体系的に教えられなければ、学習は成立しない。そして、研修こそが、What to LearnやHow to Learnを習得する場としての機能を果たすようになる。これは新しい学習観である。これからの研修プログラムは、こうした学習観に合致したものにしていかなければならない。
新しい学習観に基づいて開発された研修のテキストは、研修が終わった後も社員の机の上の目立つところに置かれる。そして、事あるごとに参照され、仕事の手引きとなり、学習促進の触媒となる。もっとも、社員自身は「自分にとって、『この人は勉強になったな』と思える人を何人か挙げてください」と尋ねられれば、相変わらず上司や先輩などの名前を挙げることだろう。だが、「上司から何を学べばよいのかについては、あの研修の内容が参考になりました」と一言でも付け加えてもらえたら、研修としては大成功である。
「研修の終わりが学習の終わり」ではなく、「研修の終わりが学習の始まり」-人事部にも受講者にもそう思ってもらえる研修サービスを我々は提供していきたいと思う。














