特集・コラム

経営・人事コラム バックナンバー

自社の価値を知る ~「成功する」提案営業の進め方 (4)~

[2008.02.18] 松丘 啓司  プロフィール

自社の価値を知る ~「成功する」提案営業の進め方 (4)~をはてなブックマークに追加 自社の価値を知る ~「成功する」提案営業の進め方 (4)~をlivedoorクリップに追加 自社の価値を知る ~「成功する」提案営業の進め方 (4)~をYahoo!ブックマークに追加 自社の価値を知る ~「成功する」提案営業の進め方 (4)~をBuzzurlに追加 自社の価値を知る ~「成功する」提案営業の進め方 (4)~をdel.icio.usに追加

自社の価値を知る
 次はアカウントプランの作成です。アカウントプランとはターゲット顧客ごとに自社商材の需要がどれだけ存在するかを見定める、顧客視点での営業計画です。商材をどれだけ売るかという自社視点の営業計画とは異なります。
 アカウントプランを作成するためには、顧客がどのような課題を抱えていて、その課題に対してどれだけ自社が貢献できるかを明らかにすることが必要です。そのためには、顧客の課題を知らなければなりません。しかし、顧客はさまざまな課題を抱えています。その課題のすべてに自社が応えられるわけではないので、顧客の課題を知る前提として、実はまず、自社が顧客に対してどういう価値を提供できるかを知っていなければなりません。つまり、相手を知るためには、まず自分を知る必要があるのです。
 多くの場合、自社および自社商材の価値というのは、商品パンフレットなどに書かれているものだけではありません。これまでの顧客が何を重視して自社商材を選んでくれたかを振り返ってみるとよいでしょう。顧客ごとに購買理由は異なることがわかると思います。たとえば先ほどのオフィス家具の例でいうと、デザインを重視する顧客もいれば、機能性を重視する顧客もいます。あるいは、商材そのものよりもコーディネータの対応品質を重視する顧客もいるでしょう。
 アカウントプランを作成する前に、自社および自社商材が提供できる価値を10個リストアップしてみてください。10個すべてを一度に提供できることはないでしょうが、かならず幾つかは顧客の課題解決に貢献できるはずです。

戦略的に時間を使う
 アカウントプランができれば、ターゲット顧客に対してどれだけの資源を投入するかを判断します。ここでいう資源とは営業担当者の「時間」です。営業担当者にとって時間こそが唯一の原資・元手といえます。
 お金の運用と同じで、たとえば定期預金に入れておくとリスク(危険)はありませんが、ほとんどリターン(収益)はないというローリスク・ローリターンになります。しかし、すべて株に投資して運用すると、儲かるときは儲かるけれども、損する時はものすごく損をするというハイリスク・ハイリターンになります。そのため、通常はそれらの組み合わせでの運用が行われますが、営業担当者の時間配分にも同じ考え方が当てはまります。
それぞれのターゲット顧客が、先ほどの図表3のマトリックスのどこに位置するかをプロットしてみてください。そのうえで、それぞれの顧客に現在どれだけの時間を使っているか、今後どのように時間配分をするべきかを考えてみてください。象限2に時間を集中するとハイリスク・ハイリターン、象限3に時間を集中するとローリスク・ローリターンになってしまいます。営業担当者の時間は有限であるため、もっとも高い収益が期待できる時間配分を考えることが重要です。


a5055ec7e47226b979802e27700414d5.gif
     

意思決定メカニズムを知って動く
 ターゲット顧客に対する時間配分を決めたら、実際の活動計画を作成します。営業担当者の活動計画は自分の都合で立てるものではありません。提案営業とは、顧客の意思決定の流れを一緒に下ることであるため、顧客の意思決定のメカニズムに合わせて活動計画を立てなければなりません。
 顧客への提案を行う際、何を提案するかという提案の内容に関心が向かいがちです。しかし、何を提案するかということ以上に、「誰に提案するか」が重要です。言うまでもなく、実際に意思決定を行う人に対して提案を行わなければ意味がないからです。したがって、顧客の会社の中で意思決定が誰によって、いつ、どのように行われるかを聞き出さなければなりません。
 図表4はパワーマップと呼ばれるチャートですが、ターゲット顧客ごとにこのようなチャートを描いてみるとよいでしょう。チャート上の決定者とは実質的な意思決定を行う人です。評価者は決定者に提案を上げる前に提案を評価する人です。承認者は決定者の決定に対して事後的に承認を行う人です。影響者とは決定者の意思決定に影響を及ぼす人です。
 付き合いの浅い顧客でパワーマップを作成するのは難しいかもしれませんが、急がば回れというように意思決定メカニズムを知って行動することが結局は近道となります。パワーマップに登場する人物の誰にどういう順序でアプローチをするのが効果的か、ぜひ考えてみてください。
 b208d523e813e50f65fd747b67254816.gif    
(続く)

【出展元:Business Risk Management 2007 December】

» 特集・コラムトップに戻る


お問い合わせ・資料請求 人事向けメルマガ登録
課題一覧
企業内キャリア開発

企業内キャリア開発

仕事を通じて人を成長させる「企業内キャリア開発」を世代別に実行したい。

リーダーシップ開発

リーダーシップ開発

変化と多様性に満ちた時代を切り拓くリーダーを育成したい。

ダイバーシティ推進

ダイバーシティ推進

属性や価値観の異なる多様な人材を活用し、個人と組織のパフォーマンスを向上させたい。

メンタリング

メンタリング

社員のキャリア自律と活躍をサポートするメンター制度を浸透させたい。

営業力強化

営業力強化

営業担当者の提案営業力を高め、営業組織変革も成功させたい。

ビジネスプロセス改革

ビジネスプロセス改革

ビジネス環境と戦略の変化にすばやく対応するための業務改革を実現したい。

組織活力向上

組織活力向上

組織と社員の潜在的課題を究明し、企業を活性化する施策を考えたい。


PAGE UP